ジャカルタ生活で欠かせない車。
ジャカルタ市内は公共交通機関で移動できる範囲がだいぶ広がっている様子だけれど、ジャカルタのお隣、南タンゲランの我が家ではやはり車移動がメインになります。
うちはインドネシアに住むことを決めた時、南ジャカルタ+自家用車なし(電車やタクシー、配車サービス利用)の生活か、南タンゲラン+自家用車生活のどちらかで迷い、南タンゲランに決めました。
南タンゲラン生活についてはこちら。
というわけで自家用車を購入し、ドライバーさんを雇ってたんですが。。。
いろいろあってサヨナラすることにしました。
ドライバーさんがいなくなってからも、ジャカルタはGojek、Grab、Bluebirdなどの配車サービスアプリやタクシーアプリが充実しているので、正直それらのアプリだけでも生活にはそれほど困らないなーという印象です。
ただ、やはり自家用車がせっかくあるので、自分で運転できたらそれに越したことはないよね。チャイルドシートも使えるし。
でも、あのインドネシアの道を果たして運転できるものなのか?!、、、自信ない。→ということで、教習所に通ってみることにしました。
日本人で教習所に通いたい人はめったにいないかもしれませんが、体験記を残します。
この記事はジャカルタでの運転を推奨するものではありません。良いドライバーさんに巡り会えたらドライバーさんの方が楽な面ももちろんあります。
インドネシアの運転免許について
まず、大前提として、インドネシアは日本の運転免許証や国際運転免許証が認められていません。
母国の運転免許がある外国人であっても、インドネシアの免許を取得しなければならないとのこと。
インドネシアの運転免許は“Surat Izin Mengemudi”、通称「SIM(シム)」と呼ばれます。身分証明の場面でシムと言われたら、携帯電話のSIMカードではなくて運転免許証のこと。
SIMの種類がいくつかありますが、外国人が取得できるのは「SIM A」(3500kgまでの車)と「SIM C」(バイク)のみらしいです。
正式な取得プロセスとしては、免許センターのようなところに行って試験を受ける必要があります。
その話を運転している友だちに尋ねてみたところ、、、
インドネシアの運転免許取ろうか迷ってるんだけど、試験って難しいのかなー
えっ、みふゅが取るの?実は全然試験通してくれないらしくて、インドネシア人でも最近はエージェントで免許取ってる子多いよ。
(※個人の感想です)
エージェント???
どうやら免許センターではインドネシア語のマルバツ問題と実技試験があるそうなんですが、エージェントを通すとそれが免除になるとのこと。
へーそうなんだ。
じゃあ試験前に運転を練習できる場所はある?と聞いてみたところ、運転免許教習所みたいなところで練習してる人もいるよ、とのこと。そして、教習所の練習をクリアしたらインタビューのみで免許をもらえるらしい。
友だちに色々相談させてもらった結果、(免許を実際に取るかは別にして)免許まで取得できる教習所に通ってみるのもいいかも、と思い至ったのでした。
サポートしてくれた友だち、ありがとう!
インドネシアの教習所を探してみた
そうと決めたらまず教習所を探さないといけません。
インドネシア語で「driving school」は「sekolah Mengemudi」。googleマップの検索の結果、ご近所で通いやすいところだけでも3つほど見つかりました。
それぞれにWAで問い合わせ。相場がよくわからないので、「外国人で自国の免許は持っています。どんなプランがありますか」みたいな感じでぼやっと聞いてみました。
そのうちのひとつは施設が綺麗そうだったのだけど、「SIMはインドネシア人しか取れないよ」というお返事。うーむ、教習所で免許取る外国人、きっとほとんどいないもんね。
残りのふたつを見学に行ってみて、外国人の免許取得実績のある教習所を選びました。
実際に通ってみた様子
私が見学に行った教習所は、どちらも6、8、10時間コースから選ぶ形でした。
マニュアルとオートマチックで値段が違い、安いところではオートマ6時間 600.000 Rpから。日中の安いプランや、自分の車で教習をお願いするプライベートコースなどもありました。
途中で自信がなかったらプランを追加できる、と聞いたので、私は6時間 900.000 Rp(≒8,500円)のコースをお願いしました。
※免許取得費用は別途。
私の確認不足だったのですが、1時間×6回のコースかと思いきや、1時間×4回+2時間×1回の計5回でした。
ちっさい教習所だったので、私の乗りたい大型のオートマ車が1台しかなく、予約を取るのに意外と苦労しました。。
教習1回目
ドキドキの1日目。日本のような教習所内の敷地はなく、いきなり公道。えっ!!
私の運転履歴といえば、ペーパードライバーを経て2021年の長期一時帰国で1年間兵庫の田舎道を毎日送迎したくらい。
最長運転時間は50分ほどです。(つまり隣町までの運転がギリ)
教習車はToyotaの6シーター。持っている車よりは少し小さめながら、まず車体の大きさに慣れないといけません。
多分全くの初めての人の場合は車の使い方から懇切丁寧に教えてくれると思うのだけれど、自国で運転歴があると言ってたので、「じゃ、エンジンかけてスタートして」とサラッと言われました。
教習車は改造されていて、先生の方にもブレーキがあるので、いざとなったら止めてもらえます。とはいえ、まず出発地点からバイクが入り乱れる2車線の道だったのでソロリソロリ。
かなりの低速走行だったけど、教習車がバーンと派手なデザインだったのでみんなわかるらしく、周りの車が避けてくれました。
初回はひたすら南タンゲランの町をぐるぐる運転して終わりました。
教習2回目
2回目は1回目と少し違うルートで町をぐるぐるしたのち、無料の駐車エリアで駐車の練習。
私は駐車が本当に苦手。お隣さんができるだけいない場所を選んで、右から左から何度も練習しました。
最近の車はバックモニターが付いていることが多いのだけど、教習車はサイドミラーと目視頼みなので、基本に戻って車幅を確認しながら練習できたのはよかったです。
ジャカルタで難しいのはモールの狭ーい狭ーい立体駐車場なんだけどね、、、。
教習3回目
3回目は少し慣れてきて、大きな4-5車線の道を車線変更しながらうねうね進む練習。
ジャカルタは4車線を超えて右折レーンに行かないといけないような道が結構あるんだよね。
車線を無視してる車も割と多く、右から左から乱れ来るバイクの動きをみながら思い切って鼻先を突っ込んでいかないとなかなか車線変更できないということを知りました。
毎回同じ先生が付いてくれるんだけど、私が日本語で復唱するのを覚えてくれてちょいちょい日本語混じりにしてくれるようになりました。笑
その後は前回と同じ場所で再び駐車練習。ノロノロ駐車している仲間の教習車がいて心強い。
教習4回目
4回目は狭い狭い凸凹道を勇敢に進んでいく練習。車幅との戦い。基本的にはこちらが左に寄ってストップして相手に通り過ぎてもらう作戦で乗り切りました。
明らかにギリギリな道でも構わず路駐する車があったりするので怖い。
壁しかないT字路で先生がクラクションを鳴らすのでなんでかなと思ったら、クラクションは「こっちに車がいますよ」と右折/左折先の相手に知らせる合図で使うことが判明しました。
インドネシア、めっちゃクラクション鳴らすよね。大体がこういう合図で、怒られてるわけではないんだね。
その狭い道からの、広い道に戻ってUターンの練習。この交差点の少ない町はUターンできないと目的地に辿り着けないので必須スキルです。
教習5回目
そしてラストは2時間ぶっとおし。2時間連続で運転するのは初めてだったので、ずっと集中していてかなり疲れました。
これまでの総復習で、狭い道、広い道などを交えながらぐるぐる町を周りました。
周りの景色を見る余裕も前より出てきていて、インドネシアらしい街並みを眺めながら走りました。
普段は地図アプリ頼りなので、先生に言われるままに自分がどこにいるのかわからない道をガンガン進むのは貴重な経験でした。
あー楽しかった!
おわりに
ドキドキで始めた運転練習。
インドネシア語がわからない不安もありましたが、右ハンドルは日本と同じなので、なんとかなった、かな?
日本の教習所を経験していると、「S字クランクは?縦列駐車は?高速道路は??」などなど足りない内容が多数あるので驚きました。みんなどこで練習するんだろう。
ルールの違いやインドネシア独特の道路事情を知ることができたので、教習所に通ってよかったです。
ちょっとした習いごととしても楽しい体験でした。^^